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重力波 (相対論)[じゅうりょくは]
重力波(じゅうりょくは、)は、時空(重力場)の曲率(ゆがみ)の時間変動が波動として光速で伝播する現象。1916年に、一般相対性理論に基づいてアルベルト・アインシュタインによってその存在が予言された後、約100年もの間に渡り、幾度と無く検出が試みられ、2016年2月に直接検出に成功したことが発表された。 重力により発生する液体表面の流体力学的な重力波()とは異なる。 == 概要 ==
重力波は、巨大質量をもつ天体が光速に近い速度で運動するときに強く発生する。例えば、ブラックホール、中性子星、白色矮星などのコンパクトで大きな質量を持つ天体が連星系を形成すると、重力波によってエネルギーを放出することで最終的に合体すると考えられている。 重力波の概念は、アルベルト・アインシュタイン自身が、一般相対性理論を発表した2年後に発表した。重力波の存在は間接的には示されていた(#間接的な検出参照)が、直接の検出には100年を要した(#直接的な検出参照)。なお、素粒子物理学の標準理論において重力相互作用を伝達する素粒子として重力子(graviton)が想定されているが、これは2016年現在未検出である。 重力波の検出は、現在の一般相対性理論研究の大きな柱の1つであり、巨大なレーザー干渉計や共振型観測装置が世界の数拠点で稼働あるいは計画中である。また、予想される重力波は非常に弱いため、ノイズに埋もれた観測データから重力波を抽出するために、重力波の波形をあらかじめ理論的に計算して予測する研究も精力的に進められている。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「重力波 (相対論)」の詳細全文を読む
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